第19回手塚治虫文化賞の受賞作と受賞者が発表されました。
大賞には、ほしよりこ著「逢沢りく」が選出されました!
手塚治虫文化賞大賞
審査対象は2014年に発売されたマンガ単行本。
専門家や書店などによる推薦を参考に、8人の社外選考委員のポイント投票(持ち点15点、最高は5点、1作品のみ)で9作品を選出。
大賞候補に選ばれた9作品は以下。
『逢沢りく』 ほしよりこ/文藝春秋
『アオイホノオ』 島本和彦/小学館
『暗殺教室』 松井優征/集英社
『銀の匙 Silver Spoon』 荒川弘/小学館
『聲の形』 大今良時/講談社
『五色の船』 漫画:近藤ようこ 原作:津原泰水/エンターブレイン
『チェイサー』 コージィ城倉/小学館
『NARUTO−ナルト−』 岸本斉史/集英社
『平成うろ覺え草紙』 洞田創/飛鳥新社
大賞を受賞した「逢沢りく」
「逢沢りく」は、お洒落な父と完璧主義の母を持ち、友人から一目置かれる14歳の少女・りくを主人公とした物語。
“悲しい”という感情を理解できない繊細な彼女の姿を、「きょうの猫村さん」で知られるほしよりこが描き出した長編。
連載は別冊文藝春秋(文藝春秋)にて行われていました。(上下巻・完結)
大賞の他、清新な才能や斬新な表現に贈られる新生賞には、大今良時の「聲の形」。
障害者といじめという重いテーマから力強い希望と再生の物語を紡ぎ出したとして選出されました。
短編賞には不条理ギャグから育児日記までを独自の笑いのセンスで執筆してきた吉田戦車
特別賞には「小さな恋のものがたり」を半世紀以上にわたり描き続け、完結させた業績を称えみつはしちかこ
がそれぞれ選出されました。
贈呈式は5月22日(金)午後4時から東京・築地の浜離宮朝日ホール(朝日新聞東京本社新館)で開催とのこと。
大賞受賞者には正賞の賞牌と、副賞として200万円が与えられます。
昨年は羽海野チカの「3月のライオン」が選出された「手塚治虫文化賞」。
今年は名だたるノミネート作品の中から「逢沢りく」が受賞となりました。
その年の中で、"最も優れた漫画"を選出するこの賞。
大賞はもちろん、その他受賞作やノミネートされた作品で、まだ読んだことのない作品があれば手に取って読んでみてはいかがでしょうか。